監修:弁護士 亀石倫子(大阪弁護士会)
最終更新日:2026年9月11日
このページの目次
Ⅰ 相談・費用について
Q1.初回相談に料金はかかりますか?何を持っていけばよいですか?
初回のご相談は1時間無料です。ご予約のうえご来所いただくか、オンラインでも承ります。持ち物は必須ではありませんが、これまでのやりとり(LINEやメールの画面)、相手の収入がわかる資料(源泉徴収票・給与明細)、ご自身の希望をメモしたものがあると、具体的な見通しをお伝えしやすくなります。
Q2.弁護士に依頼すると費用はどのくらいかかりますか?
ご依頼内容(協議・調停・訴訟)によって異なります。当事務所では料金表をウェブサイトで公開しており、ご契約前に丁寧にご説明いたします。相手方から慰謝料や財産分与を受け取れる見込みがある場合は、回収額との関係も含めて費用対効果をご説明します。
Q3.まだ離婚するか決めていません。相談してもよいですか?
ご遠慮なくご相談ください。離婚した場合にどのような条件(親権・養育費・財産分与・慰謝料)が見込めるか、別居した場合に生活費(婚姻費用)をいくら請求できるかがわかると、冷静に判断できます。相談したからといって離婚を勧めることはありません。
Q4.夫に知られずに相談できますか?
できます。ご相談内容は弁護士の守秘義務により厳格に守られます。ご希望があれば連絡方法(電話・メール・LINEなど)や連絡してよい時間帯もご指定いただけます。ご依頼前の段階で、相手方に連絡することは一切ありません。
Ⅱ 離婚の進め方
Q5.相手が離婚に応じてくれません。それでも離婚できますか?
話し合いで合意できない場合は、家庭裁判所の調停、それでも成立しなければ訴訟という手続があります。訴訟で離婚が認められるには、不貞・悪意の遺棄・長期の別居など法律上の離婚原因が必要ですが、「性格の不一致」でも別居期間が積み重なれば認められる可能性があります。まずは現在の状況をお聞かせください。
Q6.離婚調停とはどのような手続ですか?どのくらいかかりますか?
家庭裁判所で、調停委員を間に入れて話し合う手続です。相手と直接顔を合わせずに進めることができます。大阪家庭裁判所の場合、申立てから第1回期日まで1〜2か月、その後は概ね1〜2か月ごとに期日が入り、半年から1年程度で終わることが多いです。弁護士が同席して主張を整理し、有利な条件で合意できるようサポートします。
Q7.別居したいのですが、勝手に家を出ると不利になりますか?
正当な理由のある別居であれば、それ自体が不利に扱われることはありません。ただし、お子さんを連れて別居をしようとする場合は、その後の親権・監護者の判断に影響しますので、事前に弁護士へご相談ください。また、別居後は相手に生活費(婚姻費用)を請求できますので、別居と同時に請求の準備を進めることが重要です。
Q8.DVやモラハラを受けています。どう動けばよいですか?
まず安全の確保が最優先です。身の危険がある場合は警察や配偶者暴力相談支援センターへ連絡してください。法的には、保護命令の申立て、調停での相手との接触回避などの方法があります。モラハラは証拠が残りにくいため、日記や録音、メッセージの保存を早めに始めることをお勧めします。
Ⅲ お金の問題(婚姻費用・養育費・財産分与)
Q9.別居中の生活費(婚姻費用)はいくら請求できますか?
夫婦それぞれの収入とお子さんの人数・年齢をもとに、裁判所の算定表を目安に決まります。請求は原則として「請求した時点」からしか認められないため、別居したらできるだけ早く内容証明や調停で請求することが大切です。相手が支払わない場合は、調停・審判を経て給与の差押えも可能です。
Q10.養育費はいつまで、いくらもらえますか?
金額は算定表を基準に、両親の収入とお子さんの年齢・人数で決まります。支払期間は原則として子が20歳になるまでとすることが多く、大学進学を前提に22歳までとする合意も可能です。
Q11.財産分与では何が対象になりますか?相手名義の預金や退職金も?
婚姻中に夫婦で築いた財産は、名義に関係なく原則2分の1ずつ分けます。預貯金、不動産、車、保険の解約返戻金、株式、将来の退職金(すでに支給が見込まれる部分)などが対象です。一方、結婚前から持っていた財産や相続で得た財産は「特有財産」として対象外です。財産の存在を確認する時点(基準時)は通常「別居時」となります。
Q12.相手が財産を隠している気がします。調べる方法はありますか?
調停・審判では裁判所を通じて金融機関などに照会する方法があり、弁護士は弁護士会照会という制度を使って一定の調査ができます。また、同居中に入手できる資料(通帳のコピー、給与明細、確定申告書、保険証券など)は別居前に確保しておくことが極めて重要です。何を集めるべきか、ご相談時に具体的にお伝えします。
Q13.家のローンが残っています。財産分与ではどうなりますか?
不動産の時価からローン残高を差し引いた額が分与の対象です。時価がローンを下回る(オーバーローン)場合、その不動産はプラスの財産になりません。どちらかが住み続けるのか、売却するのか、名義とローンの債務者をどうするのかは金融機関との交渉も絡むため、早めに方針を立てる必要があります。
Q14.離婚後に財産分与を請求することはできますか?
できます。2026年施行の改正民法により、財産分与を請求できる期間は離婚から5年に延長されました(改正前は2年)。ただし、時間が経つほど相手の財産状況の把握が難しくなるため、離婚と同時に取り決めることをお勧めします。
Ⅳ 慰謝料・不倫
Q15.夫の不倫が発覚しました。慰謝料はいくら請求できますか?
不倫の期間・回数、婚姻期間、離婚に至ったかどうかなどによって異なりますが、裁判例では離婚に至った場合で100万〜300万円程度が多く、離婚しない場合はこれより低額になる傾向があります。離婚しない場合は不倫相手に、離婚する場合は配偶者と不倫相手の双方に請求できます。請求には不貞の証拠が必要です。
Q16.不倫相手の配偶者から慰謝料を請求されました。払わなければいけませんか?
必ずしも請求された金額を支払う必要はありません。相手が既婚者だと知らなかった場合や、すでに夫婦関係が破綻していた場合には責任がないこともあります。また、金額が相場より高い場合は減額交渉が可能です。ご自身で連絡を取る前に、必ずご相談ください。
Q17.不倫の証拠として何があれば足りますか?
肉体関係があったことを推認できる証拠が必要です。ホテルに出入りする写真、宿泊を示すやりとり、性的関係を示すメッセージなどが典型です。「食事をした」「手をつないだ」だけでは不十分とされることが多いです。探偵の利用が必要かどうかも含めて、状況に応じてご案内します。
Ⅴ 子どものこと
Q18.親権はどのように決まりますか?母親が有利ですか?
裁判所は「子の利益」を基準に、これまでの監護実績、現在の生活の安定、子の意思(年齢に応じて)、監護環境などを総合的に判断します。母親だから有利ということではなく、実際に子どもの世話を主に担ってきたかが重視されます。2026年施行の改正民法により、離婚後も父母双方が親権を持つ「共同親権」を選択することが可能になりましたが、DVや虐待がある場合は単独親権となります。
Q19.離婚後、子どもと会えなくなるのが心配です。
離婚後もお子さんと会うことは「親子交流(面会交流)」として認められています。頻度・方法・受け渡しの場所などを離婚時に具体的に取り決めておくことが重要です。逆に、相手との交流に際しお子さんの利益に慎重に配慮したい場合や相手との交流をお子さんが怖がっている場合の対応もご相談ください。
Q20.離婚の条件を口約束で決めました。書面にしたほうがよいですか?
必ず書面にしてください。特に養育費や慰謝料の分割払いなど将来にわたる支払いは、公証役場で「強制執行認諾文言付き公正証書」を作成しておけば、不払いの際に裁判を経ずに給与や預金を差し押さえることができます。当事務所では離婚協議書の作成から公正証書化までサポートしています。
※本ページの内容は一般的な説明であり、個別の事案についての結論を保証するものではありません。具体的な状況については弁護士にご相談ください。

